ベタ電極の表面粗さの改善
インクが塗りつぶされている電極を「ベタ電極」といいます。また、版面に凹凸がないものを「ベタ版」といいます。
下図のように100%ベタ版で印刷を行うと、印刷時にかかる印刷圧力(印圧)により、インクの逃げ場がなくなります。これによってインクは山脈上に凝集し、表面が粗く、抵抗値がばらつきます。
そこへ、dot彫刻を施したdot版で印刷すると、印圧によるインクの逃げ場ができて均一にインクが分散され、抵抗値のばらつきを抑えることができます。
線幅線間・膜厚・体積抵抗率評価
左図の評価用電極を使用しています。
ベタ間(■)の線長は10mmです。ベタ間の線幅を変更して、MD(搬送方向)、TD(垂直方向)それぞれの実際の線幅、膜厚、及び抵抗値を測定しました。
※平均膜厚=断面積/線幅
<結果>
パターン再現性
パターン印刷の再現性を評価しました。
以下のように、印刷のばらつきは線幅が狭いほど大きくなりました。
設計値50µm :(62-54)/54*100=14.8%
設計値80µm :(100-89)/89*100=12.3%
設計値100µm :(125-120)/120*100=4.1%