試作開発の流れ
TAIYOのフィルムセンサー・アンテナ等の試作開発は、量産を想定した、Roll to Roll印刷機での試作体制です。
性能向上だけでなく、低コスト化にも対応しています。
インク等の材料・化学、印刷のプロセス技術で、フィルムセンサーの試作開発に貢献します。
１．お問い合わせ
フレキシブルデバイス（フィルムセンサー・アンテナ等）の膜厚や線幅線間、抵抗値などの目標値、パターン、使用するインクや基材などの御確認をさせていただきます。弊社にもパターンは複数ございますので、まずはお客様のご希望に近いものでお試しいただけます。御指定の基材等のご希望がございましたら、御支給品の確認もさせていただきます。
ご予算に合わせて、フィルムセンサーの試作内容を変更可能です。
使用するインクや版、基材等により、線幅線間、体積抵抗率、膜厚等の精度は変化します。記載の条件以外のご要望についても、お気軽にお問い合わせください。
|
材料 |
版 | 樹脂製 |
|
基材 |
PET,PEN等のフィルム、コート紙等 | |
| インク | 銀インク、感湿材料、絶縁材料、めっき用プライマー等 | |
| テストパターン | ベタや評価用パターン（複数の線幅線間や版の彫刻を施したもの）等 | |
| 精度 | 線幅/線間 | 0.1mm～ |
| 体積抵抗率 | 銀：1.0E-5 | |
| 膜厚 | ～数µm | |
| 乾燥温度 | 約200℃ | |
2．試作前評価
ご希望のフィルムセンサー試作条件で、試作前の確認を行います。
＜評価項目例＞
- 濡れ性：印刷適性を高めるため、事前に材料の調整を行います。（インクー版、インクー基材）
- 版の膨潤：使用するインクにより、樹脂版の劣化がないか確認します。
お客様がインクを御提供される場合、且つ、インクの調製が可能な場合は、版・基材を弊社からお送りし、インクの調製をお願いする場合がございます。
3．試作
ご希望の条件に合わせた版や、アニロックスロールの条件での試作印刷を行います。
フィルムセンサー開発時の少量試作であるSheet印刷から、事業化時の量産試作であるRoll to Roll印刷まで可能です。試作段階からRoll to Roll印刷を行うことで、Sheet印刷からRoll to Roll印刷へ変更時の条件検討がなくなり、スムーズな量産実証へ移行可能となりますので、初期試作からRoll to Rollでのフィルムセンサー試作をお勧めしております。
| 印刷機 | Sheet | Roll to Roll | |
| 基材 | 寸法 | ～140mm×140mm |
幅：～330mm 長さ：100m～ |
| 種類 | PET,PEN,PI,PP,PE,ガラス,他 | PET,PEN,PI,PP,PE,他 | |
| 印刷 | 範囲 | ～100mm×100mm |
幅：～290mm 長さ：100m～ |
| 速度 | １～20m/min | 10～80m/min | |
| インクの沸点 | 高めを推奨（160℃以上） | 低めを推奨（１５０℃以下） | |
| 乾燥 | 熱風、ホットプレート | IR（近赤外線） | |
| 評価 | 膜厚 | （同じ条件のRoll to Rollと比べて）薄い | （同じ条件のSheetと比べて）厚い |
| 線幅 | （同じ条件のRoll to Rollと比べて）太りやすい傾向 | （同じ条件のSheetと比べて）シャープな再現 | |
| 抵抗値 | （同じ条件のRoll to Rollと比べて）不安定 | （同じ条件のSheetと比べて）安定 | |
■イメージ画像
4．フレキシブルデバイス評価
お客様のご希望の条件に合っているか、弊社評価装置で確認を行います。また、試作サンプルはお客様に送付し、直接ご確認・評価いただけます。フィルムセンサーの種類によって、貸出デバイスがございますので、是非ご利用ください。
外観検査
フィルムセンサーの膜厚、線幅線間、表面粗さなどを、顕微鏡観察を行い、測定いたします。
抵抗値測定
フィルムセンサーのの抵抗値を測定いたします。アナログテスターやデジタルマルチメーター、低抵抗計等ございます。
環境槽試験
槽内の温湿度を変更して、抵抗値測定等を行います。温度センサー、湿度センサーとして使用する場合には、センサ特性の評価を行います。
デバイス貸出
フィルムセンサー用デバイスを、PCやスマホに接続し、teraterm等のアプリを使用してデータを取得できる仕様になっています。お客様のご希望の条件下での簡易テストが可能です。
弊社材料（インク、基材）を使用した試作サービスを行っております。
ご指定の材料での試作も、承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。