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【開発事例】フィルム状極薄結露センサを、山形大学様との共同研究により開発しました。【様々な条件下における結露センサ評価 その1】


 以下は、結露センサ+モジュールの測定結果です。出力を周波数としています。

①結露センサの配線部の曲げの影響

 今回の測定では、水を滴下するときなどにセンサ部を平坦にする必要があるため、下図のようにセンサ配線部を曲げての測定となっています。そのため、こちらの測定により確認を行いました。

<測定条件>

 センサ配線部(配線部も印刷)を表裏両方向に折り曲げ、折り前後のセンサの周波数を測定しました。

<測定結果>

 結露が予想される75~95%Rh条件下において、折れ前後で週蓮の変化は見られませんでした。これにより、センサ配線部を曲げての使用が可能となります。

②結露センサの完全浸漬による周波数測定

<測定条件>

 センサ部全面に水を含ませた布をのせ、センサの最高周波数を測定しました。 

 

<測定結果>

 最高周波数はエラーとなることなく、測定可能周波数のMAX値である、99万Hzを示しました。結露センサがひたひたに濡れてしまっても、アラートを出すことが可能です。

③結露センサへの水の滴下量と接触面積の関係

<測定条件>

 結露センサ中央部に、水を0.05mL、0.10mL、0.15mLの水を滴下したときの周波数の変化を測定しました。

 また、0.15mLまで滴下後、上からフィルムをのせて広げ、滴下量は変更せずに水との接触面積をセンサ全面にした場合の周波数測定を行いました。

<測定結果>

 0.05mLの滴下量でも、水を滴下した時点で数Hzから一気に10万Hzまで上昇しました。また、0.15mLの滴下量では18万Hzであったのに対し、全面に広げると50万Hz程度まで上昇したことから、結露センサの周波数は滴下量ではなく水との接触面積に依存することがわかりました。

④結露センサへの滴下位置による影響

<測定条件>

 結露センサの先端部、中央部、プローブ部の各3点に0.05mLの水を滴下し、滴下位置による周波数を測定しました。


<測定結果>

 滴下位置による周波数の大きな差はなく、どの位置に滴下しても、滴下前の数Hzから数万Hzまで上昇しました。このことから、センサの端や大面積センサの一部に水が垂れても、感知することができます。