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【開発事例】フィルム温度センサ:マイグレーションの克服


①メッキ材料別の温度特性を確認しました。

これまでのフィルム温度センサの試作は、フレキソ方式で印刷したAgインクの上にメッキをしていましたが、Agが析出し、マイグレーションが発生する、という課題がありました。

 

今回は、マイグレーションの原因となるAgインクではなく、メッキの下地インクをフレキソ方式で印刷し、Au、Pt、Pdのメッキをし、温度係数を確認しました。

 

温度に対する抵抗値の変化量が決まる2つのパラメータを確認しました。

まず、電極材料によって、抵抗値の変化率(グラフの傾き)が決まります。

また、0℃の時の電極の抵抗値が高い程、-40℃から+120℃までに変化する抵抗値の範囲が大きくなります。

 

引き続き、印刷品質の安定に取り組みます。

②評価に用いたサンプル情報です。

0℃の時の電極の抵抗値は、電極のカタチ(太さや長さ)で決まります。

今回の試作での抵抗値は、Au<Pd<Ptとなりました。

<評価サンプルのカタチ>

<メッキ材料別の抵抗値の一覧表>


引き続き、フィルム温度センサの改良を進めます。